今日は天気がいい。
真冬にしては季節外れに温かくなるという。
仕事休んで療養中の身だ。
サラリーマンになったら大学時代のような長期休暇なんてないと思っていたが、メンタルをやったおかげで束の間の自由を得ることが出来たのだ。
✓メンタルやった話はあまり見てほしくないけどこちらで(笑)
こんな日に外に出なくてどうする。
ベランダに出て気温を確認し、外に出る気持ちを高める。
よし、今日はレンタサイクルで着の身着のままあてもなく出かけてみよう!
チャリは持っていないが、近所にアプリで借りられるレンタサイクルが山ほどある。
大分市内も便利になったもんだぜ。
さっそくチャリを借りて、お気に入りのエアロスミスを聴きながら一人旅を楽しもうじゃないか。
エアロスミスはライブバージョンが特にカッコいい。
スティーブン・タイラーのアレンジが気持ちよくてカラオケで真似したくなる。
学生時代に聞き倒してきた馴染みの曲たち。
社会人になってしばらく聞いていなかったが、改めて聞くとなんだか勇気がもらえる気がする。
今みたいに、心が弱った時にこそ私を奮い立たせてくれるのがエアロスミスのようなアーティストなのかもしれない。
私は英語がよくわからないし、歌詞の意味までしっかり見たことない曲も多いが、今日はタイラーに元気をもらうぞ。音楽は心だ。
そんなこんなでどこに行こう?
普段歩きかレンタカーが基本の生活だ。
チャリというちょうどいいスピード感の乗り物であれば、いつもはいかないようなところまで見て回れる。
そうだ、いつも歩いて折り返すその先を見に行こう。
車じゃ通りにくいこの道に入ってみよう。
路地裏の道はどこまでつながっているのか。
よく知っているようだったこの町も意外と知らないところがあるもんだ。
ここに繋がるのかと初めて気づく道がたくさんある。
もっと、もっと遠くまで。
あの海の見える国道沿いをどこまで行けるかやってみよう。(通称:別大国道のことだ)
別大国道は学生時代から何度も車で通ってきた道だ。
しかし、チャリできたことは一度もない。
よそ見できない車の運転と違って、チャリならいくらでもよそ見できる(危ないw)
見えてきた。いつもの国道沿いだ。
だが、見慣れたはずのその景色はいつもと違って見えた。
広い遊歩道から一望できる海は、車や電車から見えるものとは完全に別物だった。
これまで何度だって見たことがあるはずなのに、今日はとにかく雄大に見えた。
周りは車道を通り過ぎていく車、遊歩道に人はなし。
そりゃそうだ。こんなド平日の昼間にチャリや歩きでここを渡る人なんてそんなにいない。
思わず叫んだ。
大声でエアロスミスを歌ってやった。
どんなに叫んでも風が私の声をかき消してくれるし、どうせ周りには瞬間で消えていく車しかいない。
こんなに気持ちがいいことはない。
死ぬほど歌ってやろうかと思ったが、ここまでチャリを漕ぎすぎて体力が尽きてしまったので今日はこの辺にしてやろう。。。。
さあ、ここからどこまでいけるか。
車なら20分もあれば駆け抜けられる別大国道だが、チャリだとどのくらい時間がかかるだろうか。
とにかくいけるだけ行ってみよう。
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こぎ続けること約15分ぐらいだったか。
途中の田ノ浦ビーチで私の太ももは悲鳴を上げていた。
別府まではまだ半分も来ていないと思うが、情けない。
いったん休憩だ。
真冬のビーチだが、犬の散歩をしている人や小さい子を連れた家族が数組。
駐車場には多くの車が止まっていて、中で暖をとっている人も多い。
こんな平日にみんな何してるんだい?
みんなもメンタルやって療養中の仲間だろうか?そんなはずないなw
どんな時間でもどこにでも人はいるものだ。
それぞれに人生があって、今ここでたまたま同じ場所にいるのだ。
部屋にこもって仕事をしていた時には知らなかった世界だ。
まあ、知ってどうするという感じもあるが。
和やかなビーチの時間を楽しみたいところだが、海沿いは結局のところ寒い。長居できるような格好でもなかったのでそろそろお暇しよう。
ここからどうするか、別府まで渡りきるか?
私の脚が「もうここで引き返せ」と叫んでいるのが聞こえる気がする。
そうだな。無理は禁物だ。
そうやって何でも無理して頑張ろうとしてきた結果が今のメンタルブレイクなのだ。
ここでまた頑張ろうとする気持ちを出してどうする。
今日は初のレンタサイクルデビューの日だ。
結構楽しいからこれからもやりたいし、楽しみは少しずつ使わないともったない。
いい感じの理由もできたし、今日はここで引き返そう。
ムリしたって良くない。
それは正当化の言い訳ではなく、今回の出来事で学んだ大きな収穫だったはずじゃないか。
せっかく仕事をしなくていい時間なんだ。
この時間で学んだことをこれからの人生に活かしていこう。
願わくば、今日のような心躍るような毎日を過ごせる人生にしていきたい。
仕事という枷を外して生きていける自由をいつか必ず手に入れたいと、改めて強く思った。
それこそが私の目指す「FIRE」という生き方だ。
✓「FIRE」は余談だが、気になる方はこちらをご覧あれ
さあ、帰りにゲオで漫画でも借りて、今日はゆっくりするとしよう。
たった2時間少々のチャリの旅だったが、よくこれだけ文字に起こす気持ちが湧いてきたものだ。
悩んでいるときこそ外に出てみる。
たったそれだけの行動で、いろんな感情が掻き立てられたということか。
これはいいことだ。習慣にしていきたい。
明日は太ももがパンパンになるかもしれないが、それも愛おしい名誉の負傷と思おう。
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