田舎暮らしの虫対策|古民家1年で分かったこと

移住・暮らし

「田舎に住むと虫だらけって聞くけど、実際どのくらいなんだろう」「虫が苦手な家族が耐えられるか心配…」。地方移住や古民家暮らしを考え始めると、多くの人がこの不安にぶつかります。

結論からお伝えすると、田舎暮らしで虫と無縁になることはありません。ただ、対策の型さえ作ってしまえば、暮らしとして十分成立します。この記事では、大分県日田市の築100年超の古民家に1年以上住んだ実体験をもとに、出会った虫の種類や季節、効果のあった対策を紹介します。正直に言うと今も慣れていない部分もあるので、そこも含めて程度感を数字とエピソードでお伝えします。古民家の賃貸暮らし|住んで分かったメリット・デメリットの記事では虫について一段落だけ触れましたが、今回はそこを深掘りする内容です。

古民家で出会う虫の種類と出現時期

古民家の縁側から見える庭と、季節の移ろいを感じさせる情景

我が家は空き家バンク経由で借りた築100年超の古民家で、妻と2人で暮らしています。入居して1年以上経ちますが、体感では3月下旬ごろから室内で虫を見かけ始め、12月に入るとほとんど姿を消します。

出会う虫の顔ぶれは、ムカデ・クモ・蛾・カメムシ、それにG(名前を書くのも苦手なので、ここでは伏せておきます)など一通りです。明確に危険な虫はいないんですが、ムカデだけは咬まれる可能性があるので、家の中を徘徊されるとややひやっとします。

このあたりの隙間の多さや断熱の弱さは、古民家の賃貸暮らしの記事でも触れた通りで、虫が入りやすい構造そのものは古民家特有のものだと感じています。

入居直後に起きた「G事件」

バルサンを焚いた後の静かな部屋の様子

入居して間もない12月、家じゅうの部屋でバルサンを焚きました。翌日、風呂場でGを見つけたのは妻でした。東京のアパートでも大分市のマンションでも一度も見たことがなかったので、その場でぼろぼろ泣き出してしまったんですね。当時は平日の昼間で私は仕事中だったんですが、1時間ほど離席して妻を落ち着かせることに専念しました。

今振り返ると、この一件が我が家の虫対策の出発点でした。

実際に効果のあった虫対策4つ

蚊帳を吊るす手元と、土間に置かれた対策グッズ

1年間試行錯誤する中で、効果を実感できた対策は次の4つです。

夏の蚊帳はほぼ必須

夏場は蚊帳を吊るすようにしています。飛ぶ系の虫はこれでほぼ防げている体感で、蚊帳の裾を長めにして床に接地させると、這う系の侵入もかなり減らせます。

土間には据え置き型の殺虫剤

玄関から続く土間は「もう外」という扱いにして、据え置き型の殺虫剤を置いています。床下との隙間から上がってくる虫を、家に入る前の段階で減らす狙いです。

害虫駆除業者との定期契約

大手フランチャイズの害虫駆除業者と契約し、2か月に1回(冬は不要)、屋内トラップの設置と屋外への忌避スプレー散布をお願いしています。1回あたり約1万円なので、単純計算で年間5〜6万円ほどの固定費です。効果を数値で測るのは正直難しいんですが、「プロにお願いしている」という安心感は思った以上に大きいです。

入居直後のDIYで隙間を封鎖

引っ越してすぐ、大家さんに頼らず自分で全部屋のサッシと窓まわりをチェックし、隙間テープとコーキング材で塞ぎました。地味な作業ですが、後から効いてくる対策だと感じています。

スプレーを過信して失敗した話

床に残るスプレーの跡と、道具を見つめる後ろ姿

正直に書くと、最初はスプレーさえあれば何でも解決すると思っていたんですが、虫の種類によって効きにムラがあり、何度吹きかけても倒れず、床がベタベタになっただけということが何度かありました。

そこから行き着いたのが、「飛ぶ系はスプレー、這う系は物理で圧殺」という役割分担です。ムカデやクモのような這う系は柄の長いモップ状の板で押しつぶし、カメムシのように動きの遅い虫はビニール袋を手袋代わりにして生け捕りにし、そのままゴミ箱へ直行させます。カメムシは潰すと匂いが出るので、潰さずに捕まえるのがコツです。

市販の殺虫剤・忌避剤は、我が家では年間5,000〜10,000円ほど使っている体感です。

家庭菜園での虫との付き合い方

軍手をつけて畑仕事をする手元と、防虫ネットのかかった畑

庭では季節野菜を中心に家庭菜園もしています。屋外の虫は室内ほど神経質にならず、軍手をつけて基本は素手で対応しています。野菜用の農薬(オルトラン等)を定期的に散布して植物自体を虫害に強くしたり、酢由来のスプレーで防除したり、マルチや防虫ネットを使ったりと、家庭菜園として一般的なレベルの防除で十分回っています。

妻は本当に慣れたのか?1年経った今のリアル

風呂場の入り口にそっと寄り添う後ろ姿

ここまで対策の話を書いてきましたが、正直に告白すると「妻が虫に慣れた」という話ではありません。1年以上経った今も、妻は虫が苦手なままです。特に風呂場は虫が出やすい場所で、今も私が付き添わないと入れないことがあります。

それでも妻がこの暮らしを続けられているのは、日田市内で計画している新居が完成すればこの家を出られる、という明確なゴールが見えているからだと本人は言います。終わりが見えているからこそ耐えられている、というのが実態に近いです。

変わったのはむしろ私の方でした。虫と対峙する頻度が増えたことで、心を無にして淡々と対処する割り切りができるようになり、虫の種類ごとの対処が自然と型化しました。飛ぶ系はスプレー、這う系は圧殺、カメムシは生け捕り、という役割分担は、この1年で身についた「慣れ」そのものだと思います。

虫が理由で移住を後悔しないためには、どの程度の覚悟をしておくべきか事前に整理しておくのがおすすめです。地方移住で後悔しないためのチェックリストにまとめているので、あわせて参考にしてみてください。

まとめ

玄関先に置かれた対策グッズと、穏やかな庭の情景

  • 田舎暮らしで虫と無縁にはなれませんが、蚊帳・据え置き型殺虫剤・業者契約・隙間封鎖という対策の型を作れば、暮らしとして十分成立します
  • スプレーは万能ではなく、虫の種類ごとに対処法を使い分けることが遠回りのようで一番の近道です
  • 「妻が慣れた」という単純な話ではなく、対策も割り切りも夫婦それぞれのペースで進んでいくものだと感じています

物件探しの経緯を知りたい方は空き家バンクとは?古民家に賃貸移住した体験談、虫以外の古民家暮らしのメリット・デメリットは古民家の賃貸暮らしもあわせてご覧ください。

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