スターリンクで田舎でもフルリモートワークは可能に

働き方・事業

移住先の物件は決まった、でも「ここで今の仕事、本当に続けられるのだろうか」と通信環境に不安を感じていませんか。田舎や古民家では光回線が提供エリア外ということが珍しくありません。私たちも日田市の古民家に引っ越した直後、まさにこの壁にぶつかりました。

結論からいうと、衛星インターネットのスターリンクを導入したことで解決しました。マンション時代と遜色ない速度で、夫婦2人が毎日フルリモートワークを続けられています。この記事では、光回線が引けないと分かってからスターリンクにたどり着くまでの経緯を紹介します。実際の機材構成や、使ってみて分かったメリット・デメリットも、日田の古民家で運用している立場から具体的にお伝えします。

古民家に引っ越して直面した「光回線が引けない」問題

古民家の前で通信会社への問い合わせに困る様子

内見では気づけなかった通信インフラの壁

2024年11月に大分市から日田市の空き家バンクの古民家へ引っ越しました。内見時に確認したのは間取りや水回りの状態が中心で、通信環境までは意識が回りませんでした。この空き家バンクでの物件探しの詳しい経緯は空き家バンクとは?古民家に賃貸移住した体験談にまとめています。実はこの家、住み始めてから光回線が引けないという想定外の壁に気づくことになりました。

各社に問い合わせても開通できないという回答

引っ越し後に光回線の契約をしようと大手キャリア数社に問い合わせましたが、いずれも「提供エリア外」と言われました。田舎の古民家では、電柱から家までの引き込み距離や集落の世帯数の関係で、光回線自体が整備されていないケースがあります。フルリモートワークを続けるうえで、まずここでつまずきました。

まずはホームルーターを試したが、電波が弱くて解約した話

電波の弱いホームルーターとオンライン会議画面

オンライン会議が頻繁に落ちる実用に耐えない通信

光回線が使えないと分かり、次に試したのが携帯回線を使うホームルーターでした。工事不要ですぐ使える手軽さに惹かれましたが、実際に使うと電波が弱いことが分かりました。オンライン会議中に頻繁に接続が落ちる状態で、実用には耐えませんでした。

クーリングオフで解約という判断

このまま使い続けても仕事に支障が出ると判断し、契約から日を置かずクーリングオフで解約しました。「田舎だから多少の不便は仕方ない」と割り切る前に、自分の働き方に必要な通信品質を基準に判断しました。この判断が、遠回りに見えて次の選択につながりました。

スターリンク導入までの流れと注意点

アンテナ設置業者と打ち合わせする様子

検討〜申し込みまでの流れ

ホームルーターでは厳しいと分かり、次に検討したのが衛星インターネットのスターリンクでした。上空が開けていれば工事不要でアンテナを設置するだけという手軽さと、光回線並みの速度が出るという情報が決め手になりました。申し込み自体はオンラインで完結し、機材が自宅に届く形で進みました。

アンテナ設置は対応実績のある業者選びがカギ

スターリンク自体は自分で設置することも可能です。ただ、屋根の上など高所への設置を業者に依頼する場合は注意が必要でした。田舎の古民家では、対応実績のある業者でないと請け負ってもらえないことがあったからです。設置を依頼する予定なら、事前に対応可否を確認しておくと当日になって困らずに済みます。

実際の機材構成|屋外アンテナからメッシュ化まで

屋外アンテナから宅内配線、メッシュルーターまでの構成イメージ

屋外アンテナ→宅内配線→専用ルーターの基本構成

基本構成はシンプルです。屋外に設置したアンテナが衛星と通信し、専用ケーブルで宅内に引き込み、専用ルーターを経由してWi-Fiとして飛ばします。光回線でいう「回線終端装置+ルーター」の役割を、アンテナと専用ルーターがまとめて担っているイメージです。

サードパーティ中継ルーターで広い家中に電波を届ける

古民家は9DKと部屋数が多く、専用ルーター1台だけでは家の隅々まで電波が届きませんでした。そこで市販の中継ルーターを追加し、メッシュ構成にすることで、家のどこにいても安定してつながる環境を作りました。部屋数が多い古民家ならではの工夫ですが、広い一戸建てであれば同じ考え方が応用できます。

導入後の通信速度と使用感(マンション時代との比較)

古民家でリモートワークする夫婦の後ろ姿

夫婦2人が毎日フルリモートで使ってみて

導入後は、夫婦2人が毎日フルリモートワークで使い続けても、通信面での不満はほぼありません。実測では晴れた日で下り約250Mbps・上り約50Mbps程度出ており、雨が強い日でも下り約50Mbpsは確保できています。この程度あれば、2人同時のオンライン会議でも問題は起きません。大分市のマンションで使っていた光回線が下り200〜250Mbps程度だったので、天気さえ良ければスターリンクは光回線に匹敵する速度が出ている計算です。もちろん光回線と違って天候の影響は受けますが、体感の速度差はほとんど感じませんでした。

オンライン会議・ファイル共有での実用性

2人が同時にオンライン会議に出ていても、映像が固まったり音声が途切れたりすることはほぼありません。ファイルのアップロードやダウンロードを含め、仕事で困る場面は今のところありません。ホームルーター時代の不安定さを知っているからこそ、この安定感のありがたさを感じています。

スターリンク導入で分かったメリット・デメリット

晴れの日と悪天候の日のアンテナの様子

メリット:工事不要で拠点を選ばず光回線並みの速度

最大のメリットは、光回線が引けない場所でも工事不要で導入でき、光回線並みの速度が出ることです。上空が開けているという条件さえ満たせば、田舎の古民家でも都市部と同じように働ける環境を作れます。

デメリット:初期費用・悪天候時の影響・設置条件

一方で、初期費用として機材代がかかるほか、月額料金も発生します。金額はプラン改定が続いているため、最新情報はStarlink公式サイトで確認するのがおすすめです。また、大雨や大雪、濃霧などの悪天候時には速度低下や瞬断が起きることがあります。上空が開けた場所でないと電波が届かないため、設置場所の条件も事前に確認しておく必要があります。

光回線が引けない家で通信環境を整えるためのポイント(まとめ)

古民家と衛星通信アンテナがある暮らしの全景

光回線が引けない田舎の古民家でも、スターリンクを使えば夫婦2人分のフルリモートワークを問題なく続けられます。ポイントは次の3つです。

  • 光回線が引けないと分かったら、ホームルーターの実用性も含めて早めに見極める
  • スターリンク導入時は、対応実績のある業者にアンテナ設置を依頼できるか事前に確認する
  • 部屋数が多い家は、中継ルーターでメッシュ化して電波を家全体に届ける

移住先の物件探しや古民家暮らしの経緯が気になる方は、空き家バンクとは?古民家に賃貸移住した体験談フルリモートで地方移住はできる?会社員の2段階移住体験談もあわせて読んでみてください。地方で無理なく働き続ける暮らし方についてはスローライフとは?田舎暮らしとの違いと始め方でも触れています。

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