阿蘇ペンション「もしもしピエロ」宿泊記|手作りの宿

週末・スポット

阿蘇でペンションを探すと、外観も温泉も似たような宿がずらりと並んでいます。結局どこに泊まればいいのか、決めきれないという経験はないでしょうか。写真だけでは、食事の質や接客の雰囲気までは伝わってきません。

結論から言うと、私が実際に泊まっておすすめできるのは、熊本県阿蘇市の乙姫ペンション村にある「もしもしピエロ」です。大分市に移住してから、週末の行動範囲が県境を越えて熊本・阿蘇まで広がり、その中で出会った一軒でした。この記事では、宿泊して感じた食事・接客・設備の魅力から、現在の予約状況まで、実体験をもとに紹介します。

阿蘇「もしもしピエロ」ってどんな宿?アクセスと客室の雰囲気

乙姫ペンション村にあるもしもしピエロの外観とゲストルームのイメージ

もしもしピエロは、熊本県阿蘇市乙姫にある「乙姫ペンション村」という一角にあります。看板が目印で、そこから少し進むと、味のあるかわいらしい外観の建物が見えてきます。

客室にはいくつかタイプがあるようですが、私が宿泊したのはゲストルームでした。ホテルのようにかしこまりすぎない、着飾らない安心感のある部屋で、旅の疲れがすっと抜けていく感覚があったんですが、うまく言葉にするなら「実家の客間に泊まっている」くらいの距離感が一番近いかもしれません。温泉は貸切制、ミニバーは夜のみ利用できました。

忘れられない夕食の味

手作りの夕食コースが並ぶダイニングテーブルのイメージ

もしもしピエロに泊まって一番印象に残っているのは、正直、部屋でも温泉でもなく夕食でした。

オードブルは一皿の中に小さな一品が並ぶ形でしたが、どれも手作りの丁寧さが伝わってくる味で、量が控えめな分、一口ごとの満足度が高かったです。サワラのパイ包みはトマトソースで包まれていて、このひと手間だけで食感がまるで別物になっていたんですが、家で真似しようとしても多分うまくいかない気がします。セロリ根のポタージュはもったり濃厚で、セロリが苦手な人でも飲みやすい仕上がりだったのが印象的でした。メインの阿蘇豚のステーキは塩麹に漬け込んであるとのことで、驚くほどしっとり柔らかく、正直これまで食べたポークステーキの中でもトップクラスでした。デザートはシフォンケーキ・チーズケーキ・アイス2種の4品構成で、メインまでしっかり満腹だったはずなのに、気づけばぺろっと平らげていました。

献立は基本的にいつも同じ内容とのことでしたが、これは裏を返せば「いつ訪れてもこの味に出会える」ということです。今まで色々な宿に泊まってきましたが、個人的には洋食の宿飯ランキングでトップに置きたい満足度でした。

オーナーご夫婦の人柄がつくるアットホームな空気

宿のオーナー夫婦と宿泊客が談笑する温かい雰囲気のイメージ

宿選びで接客の雰囲気を重視する人も多いと思いますが、その点でももしもしピエロは期待以上でした。夫婦で切り盛りする小さなペンションで、お二人ともとても気さくで話しやすい方でした。

特にご主人は雑談が弾む方で、初めて訪れたのに親戚のおじさんの家に遊びに来たようなアットホームさがありました。もちろん接客モードのときはきちんと丁寧に案内してくれます。常連さんの多い老舗宿と聞いていたので少し身構えていたんですが、初回の私たちでも気持ちよく過ごせました。

手作りにこだわった設備の数々

手作りの岩風呂やミニバーができるまでのDIYの様子

このペンションが面白いのは、とにかく「手作り」にこだわっているところです。料理が手作りなのはもちろん、部屋の塗装も、なんと温泉の岩風呂まで自作とのことでした。おしゃれなアメリカン調のミニバーもご自身で手がけたそうで、隣にはビリヤード部屋もあり、宿泊者が夜遅くまで楽しめるようになっていました。

「業者に頼むとお金がかかるから」とご主人は笑っていましたが、岩風呂を自分で組んでしまう発想と技術は、正直かなりの規格外だと思います。設備投資を惜しむより、手間をかけて自分でつくり上げる方を選ぶあたりに、この宿の人柄がそのまま出ている気がしました。

名前の由来「もしもしピエロ」に込められた思い

電話とピエロのモチーフから宿の名前の由来を表すイメージ

なぜ「もしもしピエロ」という名前にしたのか、気になったのでご主人に直接聞いてみました。

当時、洋風ペンションはカタカナの名前が多かったため、「ひらがな+カタカナ」の語感で印象的な名前にしたかったそうです。「もしもし」は、当時の予約が電話しかなかった時代に、電話の第一声からそのまま取ったとのこと。印象に残るひらがな言葉ならなんでもよかったそうですが、「ピエロ」は喜怒哀楽の象徴で、泊まりに来たお客さんが普段見せないいろいろな表情になってほしい、という思いから最初から決めていたそうです。

そうやって印象重視でつけた名前が評判になり、「うちの屋号にも同じ名前を使わせてほしい」という問い合わせが何件もあったというので驚きました。一方で、屋号を譲った先の中には、想像していたのとは違うお店もあったそうで、ご主人はそれを笑い話として話してくれました。ネットで名前を検索すると、意図しない検索結果が出てきてしまうこともあるとのことで、印象に残る名前というのも一長一短のようです。

予約前に知っておきたいこと

旅行計画を立てながら宿の情報を確認しているイメージ

これから予約を検討する人向けに、現在分かっている情報を整理します。設備や部屋タイプの詳細は変わる可能性があるため、最新情報は公式サイトや予約サイトで確認しておくと安心です。

  • 住所: 熊本県阿蘇市乙姫2083-112
  • 電話番号: 0967-32-4112
  • チェックイン: 15時 / チェックアウト: 10時
  • 客室: いくつかタイプがあるようです。部屋数や設備の詳細は公式サイトでご確認ください
  • 温泉: 貸切制。手造りの岩風呂を含む

部屋タイプや対象年齢等の条件は変わっている可能性があるので、家族連れでの利用を考えている人は、事前に公式サイトや予約サイトで確認しておくのがおすすめです。

楽天トラベルの口コミを見ると、2026年7月時点でも総合評価5.00(満点)という高い評価が続いています。当時の私が感じた満足度は、今も色あせていないようです。予約は公式サイトや楽天トラベルなどの予約サイトから可能です。

まとめ

阿蘇の山道を通って宿へ向かう車のイメージ

阿蘇・乙姫ペンション村にある「もしもしピエロ」を紹介しました。ポイントは次の3つです。

  1. 献立はいつ訪れても同じ内容ながら、洋食の宿飯としてトップクラスと言いたくなる完成度の夕食
  2. 話し上手なご主人と気さくな奥様がつくる、親戚の家に遊びに来たようなアットホームな接客
  3. 岩風呂からミニバーまで手作りにこだわった、オーナーの人柄がそのまま形になった設備

部屋タイプや利用条件は変わっている可能性があるので、事前に公式サイトで確認しておくのをおすすめします。

大分県内の週末おでかけ先としては、高崎山自然動物園もあわせてどうぞ。熊本・阿蘇へ足を伸ばすもよし、大分県内でのんびり過ごすもよし、週末の選択肢のひとつになればうれしいです。

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