大分市の移住補助金を賃貸移住者目線で調べてみた記録

移住・暮らし

「大分市に賃貸で移住したら、補助金がもらえるらしい」。そんな話を耳にしても、大分市の公式サイトを開くと文字ばかりでどこから読めばいいのか分かりにくいものです。結局自分がもらえるのか、何をすればいいのか判断がつかないまま、調べるのをやめてしまう方は多いと思います。

私も2021年に東京から大分市へ移住した際(移住を決めた経緯はこちら)、まさに同じ壁にぶつかりました。市役所に何度も問い合わせながら制度を調べ、実際に申請して補助金を受給しました。ただこの記事で伝えたいのは、単純な「いくらもらえるか」という話ではありません。金額や要件は年度ごとに見直されるため、具体的な数字はすべて大分市の公式サイトに委ねます。その前提で、この記事では「どう調べればいいか」「申請前に知っておくべき制度の仕組み」をまとめました。さらに受給後に私自身が経験した「補助金の一部返還」という、教科書的な移住メディアには載っていない話まで紹介します。

大分市の移住補助金、まず何を確認すればいい?

大分市役所の窓口で移住補助金の資料を確認する様子

補助金の話をする前に、まず自分がそもそも対象者に当たるのかを確認する必要があります。大分市の移住支援の給付金は、住宅を取得する場合と賃貸で移住する場合とで対象や条件が分かれています。さらに就労要件の給付金も別に用意されています。制度が複数あることが、公式サイトを読みにくく感じさせる一因だと思います。

対象者要件はいくつかのカテゴリに分かれている

当時、市役所に確認しながら整理した対象者要件は、大きく次のようなカテゴリに分かれていました。現在は要件が見直されている可能性があるため、最新の条件は公式サイトで確認するのが確実です。

  • 移住のタイミング(直近の移住であること)
  • 転入の理由(転勤等の職務都合による転入ではないこと)
  • 居住の形態(親族と同居する形の転入ではないこと)
  • 定住の意思(一定期間住み続ける意思があること)
  • 税金の納付状況(滞納がないこと)
  • 住宅の条件(親族から借りる物件ではないこと 等)

「定住意思」の要件が一番重かった

この中で正直、一番プレッシャーを感じたのが「定住意思」の要件でした。補助金をもらう以上、一定期間住み続けることが前提になるのは当然といえば当然なんですが、市役所に問い合わせて初めて「途中で転出すると返還を求められる場合がある」という仕組みを知り、腰が引けそうになったのを覚えています。この「返還」については、後半で私自身が実際に経験した話として詳しく書きます。

賃貸移住でもらえる補助金の中身は、公式サイトで確認するのが一番確実

大分市の公式サイトを見ながら補助金の種類を確認するイメージ

当時、賃貸で移住する場合の支援は複数のメニューに分かれていて、それぞれに上限額や条件が設定されていました。ここで具体的な名称や金額を書いてしまうと、制度改定のたびにこの記事が古い情報のまま残ってしまいます。実際、今回この記事を書き直すにあたって5年前に自分が調べた内容を大分市の公式サイトで見直しました。すると当時の内訳とは違う体系に再編されていました。金額や制度名は年度によって変わるものだと、身をもって実感したところです。

当時の実感としては、家具・家電まで賄えそうな規模の支援があり、正直驚いたんですが、この「規模感」もあくまで当時の話としてご理解ください。最新の支給内容・上限額は、公式サイトで確認するのが一番確実です。

なお賃貸給付金の要件には「大分市住み替え情報バンクに登録された住宅であること」という条件が含まれる案内も見られました。空き家バンク(住み替え情報バンク)という仕組み自体は各自治体にあります。私が今住んでいる日田市の空き家バンクについては、こちらの記事で解説しています。大分市の制度とは別のバンクですが、仕組みの参考にはなると思います。なお、当時私が実際に住んだ物件はこのバンクに登録されたものではありませんでした。要件が当時と同じかどうかも含めて、公式サイトで確認することをおすすめします。

申請書類集めで学んだ実務のコツ

領収書やレシートを整理しながら申請書類を準備する様子

申請書類そのものは、様式に沿って記入すれば難しいものではありませんでした。ただ実務的に手間がかかったのは、引っ越しや賃貸契約、家電購入などにかかった費用の領収書やレシートを、様式と一緒に証跡として提出する必要があった点です。細々したレシートを移住のバタバタの中で管理するのは、正直ひと苦労でした。

もう一つ実務的な注意点として、移住前に住んでいた自治体で発行してもらう税金の完納証明書は、移住前に取得しておくことをおすすめします。この書類は自治体によって名称が違うことがあるので、大分市に相談する際、移住前の自治体での名称も併せて確認してもらうとスムーズです。

補助金以外の転入手続き(転入届やライフラインの手続きなど)については、地方移住の手続きとやることまとめにまとめていますので、あわせて確認してみてください。

予算オーバーで打ち切られる不安、市役所に聞いて分かったこと

電話で市役所の担当者に不安を相談する人物

補助金は予算の範囲内で先着順(または抽選)に支給される仕組みで、移住者が想定より多いと予算オーバーで打ち切られる恐れがあります。当時、これが不安になって市役所に確認したところ、それまでの年度は申請者全員に支給されていたそうです。移住者が急増しない限りは心配しすぎなくてよい、という説明を受けて安心したのを覚えています。

ただ今回この記事を書き直すために公式サイトを改めて確認したところ、直近の年度は住宅取得の枠で申込みが予算上限を超えていました。抽選が行われたという案内も出ています。賃貸の枠でも同じリスクがないとは言い切れません。5年前の「基本的にみんなもらえる」という状況が、今も同じとは限らないということです。予算状況は年度・時期によって変わります。検討している方は早めに公式サイトと窓口で最新の受付状況を確認することをおすすめします。

もらった補助金を、2回目の移住で一部返還することになった話

引っ越しの荷物と書類を前に考え込む人物

ここからは、この記事で一番伝えたかった一次体験です。2021年、私は大分市の補助金を申請し、実際に受給しました。前半で触れた「定住意思」の要件には、当時「5年以上住む意思があること」という条件があり、5年未満で転出すると返還を求められる仕組みになっていました。具体的には、3年未満での転出は全額返還、3年以上5年未満での転出は半額返還になる、と申請前の問い合わせ段階で市役所からはっきり説明を受けていたんですが、正直なところ「5年も住み続けるんだから大丈夫だろう」くらいの気持ちで申請していました。

ところが実際には、大分市に満4年住んだ時点で、日田市への2回目の移住をすることになりました。就農や事業づくりの拠点を日田に移す決断をしたためで、当時の自分からすれば予想していなかった展開です。移住から4年ほど経ったころ、大分市の担当部署から居住期間を確認するヒアリングの連絡があり、事前に聞いていた運用通り、半額の返還を求められました。

具体的な金額はここには書きませんが、正直に言うと「やっぱりそうなるよな」という想定内の受け止めでした。申請前にきちんとリスクとして聞かされていたルール通りだったからです。ただ、この運用が全ての自治体で同じとは限らないと思っています。返還条件の有無・年数の区切り・金額の計算方法は、自治体ごとに違う可能性があります。これから移住・補助金申請を考えている方は、「もらって終わり」で終わらせないことが大切です。「その後、住み続けられなかった場合どうなるか」まで、申請前に窓口で確認しておくことをおすすめします。

まとめ

大分市と日田市を結ぶ地図をイメージした構図

大分市の移住補助金について、賃貸移住者目線で調べた記録をまとめました。

  • 制度自体は今も残っていますが、名称・要件・金額は年度ごとに変わります。具体的な数字は大分市の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします
  • 「定住意思」の要件は重く、5年未満で転出すると補助金の返還を求められる場合があります。運用は自治体によって違う可能性があるので、申請前に窓口で確認しておくと安心です
  • 申請書類は様式通りで難しくありませんが、費用の領収書管理と、完納証明書のような移住前に取得すべき書類には注意が必要です

大分市には賃貸移住向けの給付金以外にも、移住を後押しする制度がいくつかあります。例えば日田市には内見時の宿泊費を補助する制度もあり、実際に利用した記録を別記事にまとめています。あわせて参考にしてみてください。

この記事は、東京から大分市、そして日田市へと移り住んだ5年間の記録の一部です。全体の流れは大分移住の全記録|東京→大分市→日田市、会社員の5年間にまとめています。

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