ディア・ライフ(3245)は、東京都心の不動産開発・売買を主力事業とする高配当株です。
- 高配当(配当利回り4%以上)
- 配当金の増減は業績によって日和見
- 稼ぐ力が安定している
- 倒産リスクが低い
今回はディア・ライフについて銘柄分析していきます。
会社概要
ディア・ライフの事業内容とセグメント比率は以下のとおり。
東京圏に特化した都市型マンションの開発や収益物件の売買などを行う「リアルエステート事業」が売上のほとんどを占めています。
ディア・ライフの経営方針は「東京圏の特化」です。人口の減少やライフスタイルの変化により不動産需要も変わりつつも、好立地の都心マンション需要は今後も堅調であると判断しています。
株主としては「東京圏の不動産需要が今後どうなるか」が、ディア・ライフの株を持ち続けるかどうかの大きな判断材料になりそうです。
基本情報
ディア・ライフの基本情報はこの通りです。
株価 | ¥546 |
PER | 7.74倍 |
PBR | 1.56倍 |
配当金 | ¥30 |
配当利回り | 5.49% |
配当金支払い月 | 9月ごろ |
株価は、コロナショック(2020年3月ごろ)の暴落から約8~9割ほど回復してきた状況です。
直近で大きく値を上げたのは、9/30に発表した業績予想が当初想定より大幅に上方修正されたことが起因しています。
配当金・配当性向
ディア・ライフの配当政策はこのとおりです。
当社は、財務体質強化と内部留保の確保を図る一方、株主の皆様への利益還元は重要な経営課題として認識し、連結ベースの配当性向の40%を目標に業績に連動した配当を継続実施することを基本方針としております。
引用:公式サイト(IR INFORMATION )より
要するに「業績が良ければ配当金を増配するよ!(でも下がったら減配させてね…)」という感じ。
今回は予想よりも業績が上振れたことで、配当金も大幅な増配となりました!(20円/株→30円/株)
今回は嬉しい話でしたが、配当金の増減については日和見なところがあります。とはいえ、基本的には株主への還元を意識している会社なので、安定的な配当金支給には期待できます。
配当性向*については、配当政策のとおり毎年40%程度になるように調整されています。
配当性向*:配当金を出せる余裕を示す指標。30~40%程度が一般的には健全とされる。数値が大きいほど余裕がなくなり減配の恐れがある。
配当利回り
今の株価と配当金から、配当利回りは「5.49%」となります。
大幅に増配したおかげで非常に高利回りな状態となっています!
当面は買いが増えると予想されるため、株価が割高になる前に買い増しておきたいところです。
業績について(稼ぐ力はどうか?)
ここではディア・ライフの稼ぐ力をチェックしていきます。
項目名 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
売上高(百万円) | 7,750 | 10,697 | 16,476 | 20,763 | 19,866 | 27,649 |
営業利益(百万円) | 1,559 | 1,622 | 2,071 | 2,859 | 3,333 | 2,603 |
営業利益率(%) | 20.1% | 15.2% | 12.6% | 13.8% | 16.8% | 9.4% |
ROE(%) | 36.8% | 20.1% | 20.8% | 25.4% | 18.6% | 13.8% |
営業利益率
営業利益率は、会社がどれだけ儲けているかを示します。
「10%以上」を合格ラインと判断していますが、直近の業績ではこれを下回る結果となりました。
2019年までは順調でしたが、2020年度はコロナショックの影響を大きく受けています。
2021年9月度の最新発表では大幅な上方修正が報告されており、ここからの巻き返しに十分期待ができます。
また、ディア・ライフの主戦場である東京圏の不動産ニーズに大きな懸念材料はないため、事業衰退の恐れも考えにくいです。
ROE(自己資本利益率)
ROE(Return on Equity)は、株主から集めたお金でどれだけ利益を出したかを示す値です。
「8%以上」あれば、経営が優秀であると判断します。
右肩下がりの傾向にありますが、基準ラインを大きく超えているため経営力のポテンシャルは高いと考えています。
個人向け住宅物件だけでなく中・大型物件にも積極的に取り組み、ROE15%以上を目指すと決算報告で説明されています。
財務について(安定性はどうか?)
ここではディア・ライフの安定性をチェックします。
項目名 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
総資産(百万円) | 10,720 | 13,790 | 17,808 | 23,094 | 25,337 | 25,092 |
自己資本比率(%) | 45.3% | 38.1% | 42.3% | 53.3% | 51.7% | 54.9% |
自己資本比率
自己資本比率は、返済しなくていいお金の割合を示し、企業の安定性を測る指標となります。
不動産業界では「30%」が平均値とされています。
ディア・ライフはこれを大きく上回り、健全な財務状態を維持しています。
コロナ禍にあっても堅調にキャッシュを確保できており、倒産リスクは非常に少ないと考えられます。
これは長期投資において重要な安心材料です。
総評
ディア・ライフ(3245)の銘柄分析の結果をまとめます。
チェックポイント | 基準 | 直近の実績 | 評点(1~5) | 評価 |
配当利回り | 4%以上 | 5.49% | 4.5 | 増配により高配当状態。今が仕込み時か。 |
配当金の傾向 | 増配傾向かどうか | 日和見 | 2 | 業績に応じて増減 |
配当性向 | 30%程度 | 39.8% | 3 | 平均並み(40%を維持する経営方針) |
営業利益率 | 10%以上 | 9.4% | 3.5 | 業績が大幅に上方修正された |
ROE | 8%以上 | 13.8% | 4 | 基準ライン以上、15%以上を目指す見込み |
自己資本比率 | 30%以上 | 54.9% | 4.5 | 業界の平均を大きく超える健全な財務状態 |
総評としては、長期投資できる高配当株だと判断します。
- 高配当(配当利回り4%以上)
- 配当金の増減は業績によって日和見
- 稼ぐ力が安定している
- 倒産リスクが低い
配当金の増減が業績連動で日和見になるのが若干の不安定要素ですが、基本的に高配当である点・倒産リスクが低い点が評価できます。
高配当株投資は、ディア・ライフのような倒産リスクが低い銘柄を長期的に保有するのが大切です。また、ディア・ライフだけに投資するのではなく有力な銘柄に分散投資することも重要です。
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今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました!
※本記事はあくまで個人的な判断基準に基づいて分析したものです。実際に投資をされるかどうかは自己判断にてお願いいたします。
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