インフラファンドの魅力と銘柄選びのポイント – 高利回りで安定した再生可能エネルギーへの投資

投資初心者向け 株式投資

ごきげんよう。たこまんじゅう (@tako_waytofire) です。

経済状況が不安定な昨今ですが、インフラファンドはそんな時流にあっても安定した高利回りを実現できる投資先です。

今回はインフラファンドの魅力および銘柄選びにおいて注目したいポイントについて述べていきます。

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インフラファンドとは?

太陽光発電を主とする再生可能エネルギーに投資するファンド(投資信託)です。

施設への投資という意味では、REIT(不動産の投資信託)の仲間に分類されます。

インフラファンドは、発電所で生産した電気を売り、その利益を分配金(株式で言う配当金)として投資家に還元するというスキームです。

2016年6月に「タカラレーベン・インフラ投資法人」が第1号として上場し、2020年8月現在におけるインフラファンドは全7銘柄となります。

また2020年4月より、これら7銘柄を基準としたインフラファンド市場全体の動向を示す「東証インフラファンド指数」の算出が開始しました。

これにより、指数連動の投資信託が出てくれば、インフラファンドへの投資人口はますます増えることが予想されます。

投資人口が増えれば株価も上がり、市場全体の景気が良くなっていきます。

インフラファンドはまだ歴史の浅い投資対象ですが、このような好材料を繋ぐと明るいストーリーが想像できます。

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インフラファンドの特徴

インフラファンドの大きな特徴は、

「高い分配利回り」と「収益の安定性」です。

高い分配利回り

2020年8月時点において、インフラファンド7銘柄はいずれも分配利回りが約6〜7%です。

後述する収益の安定性もあり、基本的に分配利回りは高く維持されています。

高配当な株式銘柄でも、利回り6〜7%といえば非常に高い水準ですので、インカムゲイン重視の投資家が長期保有するのに向いています。

収益の安定性

インフラファンドは比較的安定した利益が期待できる性質を持っています。

なぜなら国が推進する「固定価格買取制度」電力を一定の価格で20年間買い続けることを約束する制度)に則っているからです。

例えば、発電所を作ると「そこで生産した電力は1キロワットあたり○円で買うよ」と決まります。

これが20年間同額で売れると保証されているため、安定的な収益が見込めるというわけです。

銘柄選びで注目したいポイント

さて、インフラファンドの概要が掴めたところで、どういう観点に着目して銘柄を選べばよいでしょうか。

少し調べるとわかる基本情報から着目したい項目(基本ポイント)と、決算報告などをじっくり見るときに着目したい項目(追加ポイント)に分けてこう考えました。

基本ポイント
  • 分配利回り
  • 分配月
  • 分配金の内訳
  • 物件数
  • 地域分散
  • パネル出力
  • LTV(Loan to Value)
追加ポイント
  • 買取価格
  • 発電量

インフラファンドならではのチェックポイントを赤文字で表示しました。

赤文字のポイントについて補足します。

分配金の内訳

インフラファンドからもらえる分配金の内訳は、

  • 「分配金(利益超過分配金を含まない)」
  • 「利益超過分配金」

で構成されています。

例えば「タカラレーベン・インフラ投資法人」では、分配金の内訳についてこのように表記しています。

出典:「タカラレーベン・インフラ投資法人」公式サイトより

「分配金(利益超過分配金を含まない)」は、発電によって得られた利益分から株主に分配するお金です。業績の結果を株主に還元しているお金なので、この比率は大きいほど望ましいといえます。

「利益超過分配金」は、資本(貯金)を取り崩して株主に還元しているお金です。発電所は年々老朽化していくので、いずれは設備に対するテコ入れが必要になります。そのときに使いたい資本(貯金)を今の分配金に回しているということは、将来「分配金が減る」や「設備拡充が滞る(収益の鈍化)」など、悪循環に陥る恐れがあります。

よって、分配金の源泉たるこの2つの比率を確認し、「分配金(利益超過分配金を含まない)」の割合が大きいほど、将来性に対して安心感があるといえます。

物件数

インフラファンドが投資している発電所の数です。

インフラファンドは発電所の電力を売ることで利益を得ているため、天候リスクや災害が天敵となります。

よって投資対象の物件数が多いほど、これらリスクが分散されていると考えられます。

また、物件数の多さはインフラファンドの資産規模の目安にもなります。

地域分散

物件数同様、天候リスクや災害面において考慮しておきたいポイントです。

日本各地の発電所へ投資をしているインフラファンドは、リスク分散が図られているといえます。

パネル出力

太陽光発電所の規模がわかる指標です。

各社公式サイトトップで記載されているのは全発電所の合計パネル出力で、インフラファンド自体の発電規模が把握できます。

ちなみに個別の発電所単位でパネル出力を確認する場合、1000kW=1MW以上の発電所はメガソーラーという大規模発電所とみることができます。

LTV(Loan to Value)

インフラファンドの借入状況を示す値であり、財務面の健全性を測れる指標です。

LTV=有利子負債÷総資産×100

で計算するパーセンテージ指標です。

インフラファンドの7銘柄の基準としては、40~60%に収まることが多いです。

低いほど負債が少ないため財務が健全とみることができます。

一方、LTVが高いということは負債を背負っているわけですが、あえて一時的な負債を持ち、事業を大きく動かす機会を狙っている可能性もあるため、高い状態が一概に悪とは言い切れません。

そういった戦略に打って出るファンドが好みか否かで、銘柄選びに影響を与えるポイントです。

【追加ポイント】買取価格

各社公式サイトのポートフォリオページを確認すると、個別の発電所情報がリスト化されています。

固定価格買取制度による発電所ごとの買取価格がこちらに記載されています。

価格は最高40円/kWhなので、この値段に近い発電所を多く有しているほど収益力が高いと考えられます。

【追加ポイント】発電量

各社公式サイトや決算報告書には、予想発電量と実績発電量の記載があります。

実績発電量が予想を上回れば、収益および分配金の上振れにも期待ができます。

実際に調べてみた

上述に従い、全7銘柄の基本ポイントを調べてみました。

証券コード9281928292839284928592869287
ファンド名タカラレーベン・インフラ投資法人いちごグリーンインフラ投資法人日本再生可能エネルギーインフラ投資法人カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人東京インフラ・エネルギー投資法人エネクス・インフラ投資法人ジャパン・インフラファンド投資法人
分配利回り6.17%6.40%6.60%6.45%7.00%6.51%6.22%
分配月5月/11月6月1月/7月6月/12月6月/12月11月5月/11月
分配金の内訳(利益割合)88%39%65%77%72%39%82%
物件数321546215615
パネル出力【kW】106,68929,43088,691119,74620,07240,30030,400
LTV(Loan to Value)52.40%58.50%53.90%53.70%53.50%55.60%45.80%
2020/8/9時点
地域分散

全7銘柄しかないので、比較が容易ですね。

こうしてみると各社の違いが一目瞭然です。

個人的に重点を置きたいのは、分配金の内訳(利益割合)物件数地域分散です。

その点を踏まえると、私にとっては

  • タカラレーベン・インフラ投資法人
  • 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
  • カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人

が総合的に見て、投資対象の候補になりそうです。

追加ポイントのチェックは今回割愛しますが、

基本ポイントで気になる銘柄を浮き彫りにして、追加ポイントも含めて見ていくことで、より納得感のある銘柄選びができると思います。

インフラファンドを加えてポートフォリオの分散性を高める!

以上、インフラファンドの魅力と銘柄選びのポイントについて述べました。

インフラファンドは分配利回りが高く、事業性質上、収益の安定性が見込めます。

今後の成長性にも期待でき、長期保有によりキャピタルゲイン・インカムゲインともに狙える可能性もあると考えます。

とはいえ、インフラファンドは天候や災害の影響を強く受ける資産でもあるため、分散は欠かせません。

あくまで、株式・債券・REITなど資産クラスを分散することを意識したいですね。

インカムゲイン投資家としては高利回りかつ長期保有できる点が非常に魅力的なインフラファンド、一定の比率を割いてポートフォリオに加えていきたいと思います。

今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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